フランス語の名言 · Les mots de Chinami
Marcel Proustマルセル・プルースト
« Le véritable voyage de découverte ne consiste pas à chercher de nouveaux paysages, mais à avoir de nouveaux yeux. »
真の発見の旅とは、新しい風景を探すことではなく、新しい目を持つことである。

Bonjour! 千奈美です!
今回ご紹介した名言は、フランスの作家、マルセル・プルーストの言葉です。
いわずと知れたプルースト。
代表作「À la recherche du temps perdu」(『失われた時を求めて』)は、今なお、「人生を変えた本」と挙げる著名人もいるほど、世界の名作ですね。
この言葉で思い出したのは、子ども時代に読んだメーテルリンクの「青い鳥」。チルチル・ミチルが幸せをもたらす青い鳥を探しに出ますが、幸せは自分たちの日常にあったというお話。
目の前に広がる風景は、自分の見方や感じ方次第で変わる。
考えてみれば、人は同じ景色を何度も見ながら、そのたびに少しずつ違うものを見ているのかもしれません。
たとえば、子どものころに見た雪景色。大人になってから見る雪景色。
同じ白い世界のはずなのに、感じるものはまるで違います。
子どものころはただの遊び場だった雪が、大人になると、どこか静かで、時間がゆっくり流れるような風景に見えてくる。
風景が変わったわけではありません。変わったのは、私たちの、見方や感じ方なのです。
プルーストが言う「新しい目」とは、遠い国へ行くための旅券ではなく、むしろ心の中にある小さな窓のようなものかもしれません。
その窓が少し開くだけで、いつもの世界がほんの少し違って見える。
忙しい毎日の中で、私たちはつい「どこか別の場所」に幸せがあると思いがちです。
新しい町、新しい仕事、新しい何か。
けれども、もしかすると本当の発見の旅とは、遠くへ行くことではなく、足元にある世界をもう一度見直すことなのかもしれません。
そう考えると、毎日の通り道も、ちょっとした旅になります。
いつもと同じ道を歩きながら、今日は少しだけ「新しい目」で見てみる。
すると、昨日まで気づかなかった小さな発見が、現れるかもしれません。
プルーストの言葉は、そんな小さな旅のすすめのようにも聞こえます。そしてその旅は、どうやら、今ここからでも出発できるようです。
Bon voyage!
Chinami