フランス語の名言 · Les mots de Chinami

Éric-Emmanuel Schmitt

2023-02 · 第613回のエピソードを聴く

« Il faut vivre chaque jour comme si c’était la première fois, pas la dernière. »
エリック=エマニュエル・シュミットの名言
映画 cinéma 文学 littérature 哲学 philosophie 人生 vie

Bonjour 千奈美です!

今月の名言格言のコーナー、現代フランスを代表する劇作家、Éric-Emmanuel Schmitt (1960年〜)の名言をご紹介しました。

エリック=エマニュエル・シュミットは、無神論者の家庭で生まれましたが、その後デカルトやカントを学ぶうちに神への興味関心が高まり、聖書や関連の本をたくさん読むようになりました。
パリ高等師範学校では哲学の博士号を取得し、卒業後は大学で教鞭をとる傍ら、劇作家としてデビュー。
ポッドキャストでもご紹介しましたが、2作目の『Le Visiteur(訪問者)』でモリエール賞を受賞し脚光を浴びています。
この作品は、のちにオペラ化され、その成功がきっかけとなって、『フィガロの結婚』のフランス語版台本を脚色して公演することにつながったのだそうです。
彼はまた、小説家としても話題作を次々発表。
他に役者や映画監督など、活動のフィールドを広げています。

私は実は彼の舞台を観たことがなく、『モモの物語』などの著作だけでその名を知っていたのですが、功績や人間性についてはほぼ知らず。
今回ショコラで調べているうちに初めてプロフィールを確認しました。
彼の作品には、くすっと笑うユーモラスなエピソードの中に深い人間性や真理が隠されているような気がしていたのですが、なるほど、それは彼の哲学や神学的な背景と創作フィールドの広さが由縁しているのだなと感じています。

今回ご紹介したのは、自ら監督してメガフォンをとった映画『100歳の少年と12通の手紙』と、その原作である著作『神さまとお話しした12通の手紙』からの一節。
余命短い10歳の少年のお話で、彼の生きる姿勢で周囲の大人たちが変わっていく人間ドラマです。
大人になると、毎日惰性で生きてしまうことが多いものです。
同じことの繰り返しの日々。
その根底には、明日は必ずやってくるという、疑いのない確信。
なんの保証もないのに。
しかし、本当に自分に明日はやってくるのでしょうか?
この少年の人生はとても短いけど、死は平等。誰にでも起こること。
人生が短いか長いかなんて誰にもわからないのに、なぜか私たちは毎日を適当にやり過ごしてしまう。
死を意識すると毎日って変わってきますよね。

それにしても、「今日を最後だと思って生きるべきだ」という名言には時折出逢いますが、このように、「最初のように生きなければならない」という言葉は初めてでした。
「毎日最初のように生きる」とはどういうことなのでしょうか?
私なりの解釈としては、毎日小さな発見をし、新鮮な感動を味わって、ワクワクする人生を送る、ということだろうかと。
子どもの頃って、そうでしたよね。
いつしかその感動を忘れてしまう。
いつか人生の「最後」がくることがわかっているからこそ、新鮮な毎日を送らないともったいない。
そんな意味合いのようにとらえましたが、みなさんはいかが思われますか?
シュミットの作品から読み取っていただけると幸いです。

ではまた!
Chinami

この名言は Chocolat! 第613回で紹介されました。 エピソードを聴く →
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