Quand la France Inventait Photo
デジタルカメラの普及により縮小しているフィルムカメラですが、170年以上の長きにわたり銀塩写真というメディアを支えてきた歴史は、決して忘れ去ることはできません。この展示では、写真が発祥した国であるフランスのカメラを展示し、写真文化の礎となったフランスカメラの歴史を紹介します。なお、本特別展は、フランスのニエプス・リュミエールクラブの協力、在日フランス大使館の後援もいただいております。
写真の誕生は1820年代、フランス人のニエプスによってもたらされました。絵を描くための光学器具である「カメラ・オブスキュラ」を利用し、アスファルトを主原料とした感光材料で画像の固着に成功しました。この研究を引き継いだ同じくフランス人のダゲールは、より実用的な写真術である銀板写真(ダゲレオタイプ)を発明し、1839(天保10)年に公表しました。同時に世界初の市販カメラ「ジルー・ダゲレオタイプカメラ」も発売され、写真はフランスから世界へと普及していきます。以降、19世紀から20世紀にかけてフランスでは多くのカメラが製造され、イギリス、アメリカ、ドイツをはじめとする世界のカメラに多大な影響を与えました。 日本には1848(嘉永元)年、鎖国中にも関わらず長崎に着いたオランダ船によりダゲレオタイプカメラ一式が輸入され、後の日本の写真文化とカメラ生産の礎となりました。
20世紀半ばになると、ドイツそして日本製カメラが世界を席巻し、1980年代を待たずにほとんどのフランス製カメラは姿を消してしまいます。現在となっては、フランス製カメラはあまりポピュラーなものとはいえないかもしれません。しかし、フランス製カメラには写真の誕生とともに歩んだ長く深い歴史があり、フランスならではといえる独自のエスプリを発見することもできます。
今回の特別展では、ニエプス、ダゲール以来、写真の黎明期から20世紀後半に至る、栄光あるフランスのカメラ約330点を、AJCC会員コレクションと日本カメラ博物館所蔵品から出展し、カメラが生産された当時の歴史的、文化的背景も含めてわかりやすく紹介いたします。また、展示品のカメラで撮影した作例 写真もカメラと併せて展示いたします。(美術館サイトより)
Chocolat!第321回で本展の紹介をしています。