20世紀フランスを代表する画家デュフィの本質に迫る
ラウル・デュフィ(1877-1953)は、ピカソやマティスなどとともに、20世紀前半にフランスで活躍した画家です。代表作である、パリ万国博覧会のための装飾壁画《電気の精》(パリ市立近代美術館蔵)のように、明るい色彩と軽快な筆さばきで描く、独自のスタイルを築きました。彼の手によって描き出される南仏の街や社交界といった近代生活の諸相は、華やかさ、軽やかさを湛え、今もなお多くの人々を魅了します。
社会や生活の明るい側面を鮮やかな色彩と軽やかなタッチで描くデュフィの作品は、「生きる喜び」を表現するものとして評されてきました。そうした作品の一面ばかりに注目が集まった結果、時にその本質が見過ごされ、真の芸術家としての評価が軽んじられてきたこともまた事実です。詩人であり美術批評家でもあったギヨーム・アポリネールは、デュフィを「不遇にして、偉大なる画家」と評しましたが、この言葉は20世紀美術史におけるデュフィの立ち位置を象徴的に表しているといえるでしょう。本展覧会は、作品の多様な造形を丁寧に検証することで、色彩と光の戯れの向こうにある画家の本質を引き出します。
パリ市立近代美術館、パリ国立近代美術館(ポンピドゥー・センター)、アンドレ・マルロー近代美術館(ル・アーヴル)、ロンドンのテートなど、デュフィの重要なコレクションを有するヨーロッパの美術館から協力を得て展示される作品は、画家の代表作をはじめ、日本初公開を含む、油彩、素描、版画、テキスタイル、服飾、陶器、家具など、多種にわたる作品を予定しています。(公式サイトより)
Chocolat!第391回で本展の紹介をしています。