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南仏のエクス=アン=プロヴァンスに生まれたポール・セザンヌ(1839-1906)は、この地方都市における美術教育を受けたのちにパリに出て、最新の美術動向、すなわち近代性に触れ、独創的な表現への道を切り拓きます。二度ほど印象派展に参加しながらも、瞬間を捉える印象派の美学とは距離を置き、故郷のプロヴァンス地方に活動の拠点を移して研鑽を積んだセザンヌの最終的な目標は、「自然と平行するひとつの調和」として芸術を表現することにありました。
色彩で形態や空間を表現し、筆触で画面を構築するその成果は、目の前にある自然の観察に基づきながらも、自然からは独立した造形にまつわる諸要素からなる自律した芸術として高く評価され、後世の芸術家たちに多大なる影響を与えました。エクスの自宅でセザンヌが亡くなったのは1906年10月23日のことであり、本年は画家の没後120年にあたります。この機会に、ポーラ美術館のコレクションから選りすぐりのセザンヌによる作品と、その影響を受け、セザンヌの伝説を語り継いだ画家たちの作品をご紹介します。